日記 3/8〜3/10 WUG_SSAとシャニマスLV、2_wEi
3日間で声優アイドルもののライブを3つ見た。声優オタクか?
まず8beat story♪から2_wEiのライブが10日にあり、ちょうど同じ週末にWUG_SSAとシャニマス1stが開催されるということでチケットを取り、あまり予習をすることもないまま参加した。
3/8
いつもの福井・敦賀発の夜行バスに乗り、いつものように早朝の東京に放り出された。ネカフェ・風呂など時間の潰し方はあるが私は大抵ファミレスに入る。改めて睡眠を取らないため昼間のコンディションに問題を抱えてしまうが、ともかく安い、食事と時間潰しを同時に済ませることができる、どこにでもあるということでそっちに流れてしまう。ライフラインと言っても差し支えない。
国立科学博物館の常設展を見た。感動したのはイネの品種改良によって北海道での稲作可能地域が広がってきたという、地図を合わせた展示。日本列島が大陸と繋がり離れを繰り返してきたことで特殊で多様な生態系が形成されたという説明。それとトリケラトプスの巨大で状態の良い化石。とても一日で回りきれるものではなかったのでまた行きたい。大哺乳類展2も次の遠征に重なっているので楽しみだ。
大宮の宿で休憩してからさいたまスーパーアリーナに向かった。SSAは初めての会場。埼玉スタジアム以外で埼玉県を訪れることも初めてだった。北側に掛かる橋を見て「なんか豊田大橋(豊田スタジアムの近くにある)に似てるな…設計者が同じとかあるのかな…」などと思った。写真を見るとアーチ橋ということぐらいしか共通点がない。
割と開演ギリギリに席に着いた。ステージの正面近くの400レベルの5列目(最後列だ)で、券面を見た時は「なるほどWUGというユニットと私の距離感としてはこれぐらいのものだろうし、ゆっくり見るにはちょうどよいではないか」と思っていた。個人だと吉岡茉祐さん(ナナシスでライブ見た)や田中美海さん(ナナシスやゾンビランドサガ)をはじめ馴染みがあるが、ユニットとしての活動や楽曲はほとんど追ってこなかったわけで。
…と思っていたのだが座ってみると目の前に照明機材を吊り下げるトラスというのか足場なのかがあって、視界の上半分はおろか下側10度ぐらいまで遮られており、着座でもステージの奥側が見えない。参ったな~と思いながらもライブは始まった。
予習のために聴き返しても、ライブで聴いても『タチアガレ!』は力強くて美しい曲だった。いきなり迫力がありすぎて総毛立つ感覚があった。
私が仔細に書いてもしょうがないから、ざっくり書く。
最初のMCに入ったあたりで係の方がやってきて200レベルの席に移れると言ってきた。やはり機材の位置にミスがあったのかもしれない。喜んで移動すると上手側のコーナーキック席という素晴らしいポジションだった。それからはあっという間だった。
公演を振り返ると、なんて力強くて清々しいライブだったのだろうと思う。「解散」という重みがありながら、それに伴う感傷ではなく、リーダー・青山吉能さんの言うところの「人生の第二章」を踏み出す覚悟、決意、最後に凄いものを見せてやるという気迫に圧倒された。『土曜日のフライト』の歌詞にあるように、悲しみを感じるフェイズではもはやなかったのだろうか。解散が発表されて9ヶ月、多くのライブをファンと一緒に走ってきたことは聞いていた。
ワグナーの皆さんの声も凄まじいものがあった。ただの一見さんでしかない私でも、7人のパフォーマンス(フォーメーションが綺麗だったとか色々ある)、ファンの練度には6年という時間の積み重ねを感じた。
トリプルアンコールでこちら側で歌っていた高木美佑さんがセンターの方に駆けていく、その後ろ姿がとても爽やかな印象として残っている。おそろしく美しい瞬間だった。最後の一曲の時間はまさに祝福という言葉が相応しかった。
ひとつの人格が終わる日だと言った吉岡茉祐さん。通りのよい声と勇ましい振る舞いが格好良かった。センターにはユニットの性格が出るというのか、あるいは役回りが人を形作るのか、WUGというユニットの力強さを彼女に感じた。
WUGは6年を一人も欠けることなく駆け抜けた。それは当たり前ではない、とても難しいことだというのは本人たちも語ったところだ。業界の移り変わりは速すぎるほどに速い。その中で成し遂げたことを誇ってほしいと思った。
WUGを見ながらも、自分の関心事として8beatstory♪のことを考えたりした。昨年12月とこの3月で、8/pLanet!!は2人のメンバーを失うことになった。声優業からの引退という形で。
後任キャストの一人は山下七海さんだ。2_wEiと日程も近いし、お前もSSAに来いと言われたような、縁のようなものを感じてチケットを取った。WUGという経歴は信頼性が高すぎるなと思っていたけれど、彼女がWUGとしてステージに立つ姿を見られてよかったと思う(紫でななみか、エビストにも紫でななみの人がいるぞ)。
WUGはやるべきこと、表現すべきことをやりきって解散を迎えたように(初めてライブを見たのになぜか)見えた。続けていけばもっとできたこともあったのだろうが、しかし。清々しいエネルギーに満ちていて、あのライブは幕の引き方として理想的だった。
エビストもいずれ終わる時が来るだろう。やるべき表現をやりきってフィナーレを迎えられると信じたい。無傷と言えずともそれができれば、最後まで繋げば勝ちなのだ。
終演後は一人居酒屋をやって宿に戻った。キャバクラの客引きが激しい。
3/9
東武動物公園に行った。水族館などでも感じることは同じだが、機能が動物の姿形に現れているのを見ると大変面白い。
爆散ってなんですか? pic.twitter.com/l1OO1PBQqG
— 発券 (@nozzey) March 9, 2019
帰宅部魂
やたらと天気がよく、GRAPEVINEの新譜『ALL THE LIGHT』を聴くのが相応しいなと思って再生した。最初のトラックは『開花』だ。まさしく春のアルバムのような気がする。
『Era』を聴いているとこういう歌詞が聞こえてきた。
繋がっていくメロディ
苦い過去を引っ括めて 何もかも連れて行こう
もう一歩 いつもの感じで
その時々の状況にぴたりとハマる音楽が流れてくることがたまにある。
青野菜月さんと吉井彩実さんの引退は少なからぬショックだった。一応約3年間、スタートから追っているコンテンツ・ユニットの声優さんなのだ、相応の愛着とか感謝、それ以上のものを持っているし。この先姿が見られないと思うと寂しいし、メンバーの心境はいかばかりか。最後まで演じたかっただろうが、避けがたいこともある。
ただ、キャストが変わり収録ボイスが差し替えられても青野さん・吉井さんと積み重ねてきた時間が、その意味が消えるわけではない。2人がいた時間とこれからの8人の未来は繋がっている。楽しかったことも悲しかったことも全部持っていくのがいい。
2人にとっても良い時間だったと振り返れるものだといい。リアルに直面して凹んだ表面はなかなか戻らないにしても、吉井さんへの手紙を書けるなと思えた。
中央林間行きの中央林間ってどこだよ、埼玉の雑木林に連れて行かれるのでは…と不安になりながら電車に乗ってLV会場である錦糸町方面に向かった。東武スカイツリーラインから半蔵門線を経て神奈川北部まで直通なのヤバない?
シャニマスLV。
解散ライブの翌日に別件の1stライブを見るとはなあという思いもする。
ライブに加えて朗読劇が2本あり、ゲームを触ったことのない自分でも「このキャラかわいいな~」と思えたし、少しゲームの方を触りたくなった。そういう意味でもやはり手堅い造りだったのだろう。
朗読劇が一番面白かったのでそれ中心のイベントとかあるといいなと思ったのと。キャラへの入れ込みが強い人やプロデューサーのロールプレイをやってる人が沢山いるのだから、もっとその辺……虚構性の強いイベントをやったら楽しそうじゃない?とは2_wEiを見ていると思うこと。
カプセルホテルに泊まった。時々いびきがでかい隣人がいる。質の高い耳栓が必要。
3/10
11月東京、12月大阪と開催された2_wEi 1stライブも最終公演。生バンド入り。
11月の感想についてはこちらに書いたが、概ねその再演でありつつ、更新された部分が大きいライブだった。 http://nozzey19.hatenablog.com/entry/2018/11/23/204939
開演前アナウンスから作品世界に観客を巻き込み、ステージでは演者が退場の瞬間までキャラクターを演じ通す。その作り込みによってストーリーとの地続き感が出てきたり、キャラクター・作品のメッセージ的なものに説得力が与えられることを、これまでの公演の中でも最も強く感じた。
11月の2ndライブ開催が告知され、「辛いことがあれば下を向いてもいい。後悔していることがあるなら振り返ればいい。でも、2_wEiの音楽を聴いている時だけは前を向かせてやる」というアルミの言葉はあまりにも頼もしかった。2_wEiが新たなステージに進むのを感じたと同時に、2人を信じさせるだけの質、熱量を伴ったライブになっていた。
およそ10年前、ELLEGARDENのライブで細美武士が「嫌なことムカつくことを忘れたり逃げるためにお前らライブに来てるんだろ」という事を発言したのを覚えている。当時はそこまで響いた言葉ではなかったけどここ数年はその意味を理解できているいうか、実際的な感覚として頭と身体に染みている。
それに近いメッセージをこの2019年、8beat story♪の虎牙アルミ・ミントというキャラクターを介して体感する謎の巡り合わせがあった。
やっぱり音楽に生かされてるよなと思ったり、エイトビートストーリー最高!という気持ちだったり、アルミとミントというキャラクターの力強さを感じたりして、最前付近でめちゃくちゃになりながら少し泣いた。最高のライブだったと思う。
僕は物販の女性にきちんと「2_wEi旅(ちゃび)のDVDひとつください」って言いましたよ
— 発券 (@nozzey) March 12, 2019
WUGはアニメの企画からスタートして、ライブ演出にもそれが取り入れられていたけど、最後はリアルな人間として「人生の第一章」を終える所を美しいライブで見せてくれた。
2_wEiは虚構のキャラクターとしての姿を貫くからこそ(千秋楽の挨拶ということで最後に野村さん・森下さんが登場した時にも「演じました」とかではなく「アルミさんとミントさんは帰っちゃったけど」って言ってたのすごく良くない?)響くメッセージがあることを示してくれた。
どっちが良いということではない、ただ力強いものが見られて嬉しかった。
よくわからん流れでTwitterのご近所が集まり、ライブとかガルラジとかの話をして楽しかった。帰るの明日でもいっかぁという気分だったがなんとか時間通りバスに乗った。