nozzey18の日記

気軽に書こうと思います

PS2時代のプレイヤー、アーマード・コアとはどんなゲームなのかという疑問に回答を試みる

 

アーマード・コアってどういうゲームなの?

 

アーマード・コア(AC)というゲームは大まかに2つのパートを繰り返しながら進行する。
個性あるパーツを組み合わせて自機を構築する(アセンブル)パートと、機体を操作しミッションを攻略する(3Dアクション)パート。
各作品で設定に違いはあるが、傭兵として企業からの依頼をこなすうちにあなたは世界の行く末を左右する存在になっていく……というのが大まかなストーリーだ。



小規模な武装勢力を制圧する簡単なミッションもあれば、敵AC3機を同時に相手したり、地下の広大な基地を探索したり、高高度の上空で輸送機を撃墜したり、バリエーションは様々である。
自分の構築した機体にこだわりを持って攻略するのも自由だが、基本的にはミッションの状況に合ったアセンブルを模索して自分なりの攻略方法を実践するのが王道と言える。

たとえば生物兵器は通常の頭部パーツではロックオンできず戦いにくいので生体センサー搭載の頭部を装備する。
火力に優れるタンク型ACが強いので機動力を活かした戦いをする、またはこちらもタンク脚と高い火力で対抗する。

水上基地は足場が悪いため海上に浮遊できるフロート型の脚部で出撃する。

障害物を迂回できないAIの弱点を突いて垂直発射ミサイルで攻撃する。などなど…。

 


敢えてダークソウル等に例えると、いつでもステータスの振り直しが可能で武器や魔法も選び放題。しかし適切な属性や攻撃方法を駆使してボスに挑まないと苦労するゲームということになると思う。
概ねどのような育成スタイルでもクリアできるように作られているのがダークソウルやエルデンリングである。
自由にカスタムが可能なアーマード・コアの場合、常に同じ機体構成で全てのミッションをクリアできるかというと、不可能ではないにせよかなり難しい。

 

jp.ign.com

 

『ARMORED CORE VI』の開発がどういう形で始まって、どういう狙いがあったかというと、まずは「ARMORED CORE」シリーズ従来のコアコンセプトである、自分の機体を自由にカスタマイズできるアセンブルと、それを自由に動かせることになります。それを改めて見つめ直して、「ARMORED CORE」をリブートしていこう、というところからスタートしました。

メカのアセンブルとそれを自由に動かせる「ARMORED CORE」の新作を作ることには大きな意味があると考えていました。メカのカスタマイズは人の装備を変えるといったものよりも自由度が増して、より大きな変化をもたらすことができます。それを動かすという観点からも――空中戦や高速移動も含めて――メカは人間にはできない拡張されたアクションが可能です。アセンブルとそれを自由に動かすことをテーマにした「ARMORED CORE」は世界観の魅力にしても、ゲームとしても作ることに大きな意味があるだろうと考えたのが出発点ですね。

今回はアセンブルで自由に機体の構成を変更できるので、戦いに持っていく武器によって戦略が大きく変わりますし、それが突破口になるようなデザインをしています。つまずいたときはガレージでどの武器を持っていくか、どういう機体にするか、スピード重視でいくのか、どういうテクニックが使える機械にするかなど、アセンブルでボスに対して攻略していけるというのが特徴になっていると思います。

このインタビュー記事によればアセンブルとミッションのサイクルに立ち返った企画開発がされているようなので、ACⅥは旧作の根源的な面白さを現代的に洗練させたゲームになるのではと期待している。
アーマード・コアというゲームの体験とは、様々なシチュエーションに応じて自機を自由にカスタマイズして出撃し、自分の操作によってミッションをクリアする試行錯誤の体験である、と要約できるだろう。

 

 

何がそんなにおもしろいの?

 

ミッションの対策が上手くいった時や強敵を倒した時の達成感。気に入った武器を強く運用しようとガレージでああでもないこうでもないと悩む時間。

ビジュアルと性能を天秤にかけること。機体のカラーリングやエンブレムの編集に何時間もかけること。
癖の強い武器を当てられるように練習すること。
好きな戦闘スタイルを貫くこと。あいつ絶対許さんからな…とスタイルを捨ててショップでグレネードキャノンとタンク脚を購入し強敵を火力で蹂躙すること(その微妙な敗北感)。
思い通りに機体を動かせるようになる上達の過程。技術を磨いて対人戦をやること。

アーマードコアのゲーム性は機体構築とミッションの繰り返しで行われる試行錯誤だと要約することは可能だが、そのおもしろさはとても一言では表現できない。アセンブルも機体操作も自由度が高く、何に面白みを感じるかはその人次第だ。懐の深い遊び場のようなゲームと言えるかもしれない。

多くのプレイヤーがその自由さゆえに熱中したのだと思う。



操作難しいんじゃないの?

 

私はPS3世代のACはほぼプレイしていない(PSシリーズからPS2LRまで、その後PS4でダークソウル等を遊んでいる)のでPS2以前の作品を基準として話している。

2022年現在、コントローラーの全てのボタンを駆使するアクションゲームやシューターゲームは一般的にプレイされているので、それらと比べて特別難しいということはないと思う。
コンボコマンドやFPSのような精緻なエイムを要求されることはない(画面のある範囲内に敵を捉えれば自動的に銃口を敵に向けてくれる)。
AC持ちはほぼネタや都市伝説の類らしいので、あれを見て「私には無理だな」と考えるのはとても悲しいことだ。


ACVシリーズこそオンライン対戦に重きを置いた作品にはなったが、それまではソロでの体験がメインのシリーズだった。
私のPS2時代までの体験として、対人戦は最もコアな層のコンテンツだったと思う(周囲にプレイヤーがいなかったしオンライン環境も整っていなかった時代だ)。それよりも様々な機体を組んではミッションで遊ぶのが楽しかった。AC4からはわからん。
ただ、SNS上の上手い人の対戦動画に引いてしまったり「アーマードコアは難しい」というイメージに惑わされず、興味があるなら迷わず遊んでほしいと願うばかりである。

 

フロム・ソフトウェア特有のドライな語り口

 

登場人物の顔グラは存在せず、ストーリーは登場人物からのメッセージという形で物語られる。あとはミッション中で起きることがすべて。その淡々とした語り口は少年時代の私のとってクールに感じられたし(初代や3のラストミッションの演出といったら……)、ダークソウルの断片的・叙事的なフレーバーテキストは青年から中年に差し掛かる私にとても美しく感じられた。

ダークソウル等を経てどういう物語がアーマードコアで見られるのかも期待したい。

 


仕事で接した高校生とゲームの話題になったので聞いてみたら「父はACやったことあるけど自分はないですね」って言ってました。そういう時代になった。

若い世代や国外のプレイヤーにも魅力が届いてたくさん売れてほしいですね。